2008年5月24日 (土)

冷静と情熱のあいだ

冷静と情熱のあいだ―Rosso (角川文庫) Book 冷静と情熱のあいだ―Rosso (角川文庫)

著者:江國 香織
販売元:角川書店

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何年か前に話題になっていたのに、
映画を観てしまい、
小説のほうは読んでいなかった江國さんの作品。

ミラノのドゥオモで再会を約束する
恋人たちの物語。

“人生というのは、
その人のいる場所にできるものだ、
という単純な事実と、
心というのは、
その人のいたいと思う場所に常にいるのだ、
というもう1つの単純な事実が、
こういう小説になりました”

江國さんがあとがきでこう語っています。

そうだ

と思う。

人生は、今私のいる場所にできていて、
心は自分がいたい場所にいる。

家族を想い、
たまには自分の将来を想ってみたり、
本当はいつも抱きしめたいくらい大好きな友人を想う。

心は、いたい場所にいることができる。

そこで、疑問が1つ。
「人生」ではなく、
心だけがそこにあっていいのかということ。

それが悲しければ、
明日にでも「人生」の場所も移すことができる、
そんな柔らかい心で生きたいなと思います。

写真は映画で舞台となったフィレンツェのドゥオモです。000452 登るのは、想っていたより大変でした。

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2008年5月18日 (日)

ホテルカクタス

ホテルカクタス (集英社文庫) Book ホテルカクタス (集英社文庫)

著者:江國 香織
販売元:集英社

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街外れにある古びた石造りのアパート『ホテルカクタス』
1階の1角には帽子が、
2階の1角にはきゅうりが、
3階の1角には数字の2が住んでいた。

そんな奇妙な3人の生活。

ともに音楽を聴き、
ともに枝豆を食べ、
ともに好きな酒を飲む。

共通点も無ければ性格もまったく違う3人。
そして彼らが<人>らしいけど<人>でない、
その奇妙な風景の中に大切なメッセージがつまっています。

下の写真はフランスで出会ったすてきなアパルトマン。1465

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2008年5月 8日 (木)

パリ雑貨日記

パリ雑貨日記 Book パリ雑貨日記

著者:ナカムラ ユキ
販売元:mille books
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下の写真は、大好きなモーリス・ユトリロがよく描いた街“モンマルトル”にあるラパンアジルという酒場。
1人でカメラ片手に散策しました。

パリの街は、とっても好きな街の1つです。かわいい雑貨やお店だらけで、まっすぐ歩くほうが難しい街。この『パリ雑貨日記』を読んだらすぐにでも行きたくなってしまいます。

最近、旅不足だな・・・
と感じたら手に取る一冊です。

1383_2

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2008年2月12日 (火)

人のセックスを笑うな

人のセックスを笑うな (河出文庫) Book 人のセックスを笑うな (河出文庫)

著者:山崎 ナオコーラ
販売元:河出書房新社

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私は、お正月を自分の実家以外で過ごしたことがない。
とっても好きな人がいても、
必ず実家に戻って家族ですごす。

キリスト教徒の人々が、
必ずクリスマスは家族で過ごしているように
私はお正月はこれからも家族と過ごすと思う。

でも、
『人のセックスを笑うな』を読んで初めて、
こういうお正月も悪くはないのかな・・・とも思う。

*****************Photo

19歳の磯貝みるめは、
通っている美術専門学校の講師を務めるユリと恋に落ちる。
結婚していて、
特別にキレイなわけでもない、
年も20歳も離れたユリのことが心から好きになる。

この二人が吸い付くように恋をして、
自然と恋が終わっていくまでをゆるゆると描いている。

*****************

私は、
お正月に彼らが二人で過ごしたシーンがとっても好きだ。

二人で年越しそばならぬ、
年越しうどんを鍋の残りで作って食べ、
布団に包まってカウントダウンまでをウトウト過ごす。

気がついたらもう年は越えて、
何を話していたかも二人は覚えていない。
しかも、気づいたらユリはスヤスヤ熟睡し始めているのだ。

ん・・・?

なんて、我が家に似ているのだろう!!!
私は気合を入れて、
あけましておめでとう!
と家族で乾杯でもしたいのに、
3・2・1・・・
とテレビと一緒にカウントダウンをしていると、

父:うたたね。
母:お風呂にてゆっくり読書。
弟:チャンネルを変えてテレビ三昧。
  (『行く年来る年』→『カウントダウンTV』などに)

という感じ。

寂しいような、
我が家らしいような。

Photo_2だからこのユリのゆるゆる感は、まるでうちの家族のような脱力感で、嫌いじゃない。

その寝ているユリを起こして
『あけましておめでとう!』
というみるめに、寝起きのユリは聞くのだ。

『幸せってなんだか知ってる?』

『知らない。』そう答えたみるめに、
『こういうことだと思う』とユリは答えた。

そうなんだと思う。
大事な日に、
大切な人と、大切な家族と、大切な友人と
おめでとうを言い合えることは、
奇跡なんだと私も思う。

そして二人はこの後、
布団の国のお姫様と王様の気分で眠った>のだ。

せつなさ100%の恋愛小説、と評されているこの小説だけれど、
この二人の関係は、<せつない>というよりは、
寄せ集めた奇跡の塊のように見えた。

映画も必ず観たい!
と思う1冊。

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2008年1月18日 (金)

雨はコーラがのめない

雨はコーラがのめない 雨はコーラがのめない

販売元:楽天ブックス
楽天市場で詳細を確認する

Dsc_0395今、私の実家には二匹の犬がいる。
1匹は半年前に飼いはじめたやんちゃなビーグル。
もう1匹は17歳になる柴犬のおばあちゃん犬。

歳も犬種も全く違うこの二匹に共通すること。
それは、
私が彼女達に出合った日を一生忘れないということ。

28017歳のおばあちゃん犬。
彼女とは、小学校3年生の春の登校中に出会いました。
お母さんワンコの後ろを首輪もせずによちよち歩いていました。

彼女はずっと屋外犬だったので、
散歩だけが唯一、一緒に過ごす時間。

その柴犬が室内犬になったのは
実家が引越しをした最近のこと。

そう、
ようやく彼女も音楽を聴ける室内犬になったのです。
もちろん映画だって一緒に見られるし、
もちろんお昼寝だって一緒です。

彼女もコーラは飲めないけれど、
江國さんの“雨(犬の名前)”と同じように。

この本は、
作家の江國さんと愛犬『雨』と、
2人で聴く音楽の話。

犬と、
音楽と、
贅沢を言えばビールがあれば
3日くらい退屈しない。

我が家のワンコたちにも“雨”のようにたくさんの音楽を聴いてほしいな、
と離れて一人で暮らしている私は思うのです。

家族と同じものは食べられないけれど、
家族と同じ音楽なら聴ける!

江國さんが紹介するCDの中に、
いくつか私も聴いているアルバムがありました。

私も部屋でそのアルバムを一人で聞きながら、
江國さんが“雨”と聞いているのを想像したり、
私の実家で暮らす二匹の犬たちを想う今日この頃です。

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2007年11月18日 (日)

僕は勉強ができない。

ぼくは勉強ができない (新潮文庫) Book ぼくは勉強ができない (新潮文庫)

著者:山田 詠美
販売元:新潮社
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『ぼくは勉強ができない』と言う

主人公の秀美くんにキュンとします。

こんな男の子が初恋の相手だったら、

一生忘れられない思い出になる気がします。

秀美君は、

「ぼくは勉強ができない」と皆の前でおどける。

そして、

「女の子のナイトになれないやつが、いくら知識をみにつけたって無駄なことである」といって、恋を楽しんでいる。

そのあっけらかんと大胆なことを言ってしまうところや、人に頼らずしっかり自分の見方でモノをみて行動する彼の姿勢が好きです。

この小説の中では秀美君というヒーローに出会えます。

高校生の頃、こんな男の子っていたのかな。

知らないだけで、隣のクラスにはいたのかもしれない。

(いや、いなかったな…)

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2007年6月16日 (土)

旅日記を少し休んで、「アジアンタムブルー」

アジアンタムブルー Book アジアンタムブルー

著者:大崎 善生
販売元:角川書店
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心がかさかさしてきたら、
大崎さんの小説を読むと決めています。

アジアンタムブルー
なんだかタイトルが梅雨っぽい・・・
そんな気がして梅雨入りした15日から読んでいました。

いずれにせよ、
空梅雨でしたが。

パイロットフィッシュ
という作品の続編として刊行されたこの小説。
主人公はやはり山崎君。
そして彼の働く会社は全く同じ文人出版。

また山崎君に会えた、そう思うだけで、
まあるい気持ちになりますストーリーは後ほど。。

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2007年1月24日 (水)

大橋歩の生活術

大橋歩コレクション9 大橋歩の生活術 Book 大橋歩コレクション9 大橋歩の生活術

著者:大橋 歩
販売元:マガジンハウス
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私もこんなふうに生活したら、
もう少し仕事ができたり感性が磨かれるかしら。
と思いながら読みました。

この一冊のなかには、
とてもキレイな写真も多いので、
ブログの参考にもなります。

しっかりとした朝ご飯が食べたくなる。
きっちりとお茶が入れたくなる。
お菓子を作りたくなる。
急須が欲しくなる。
湯飲みにこだわってみようかなと思う。
バスルームをピカピカにしたくなる。

書いていったらきりがないくらいに
生活を見直したくなりました。

そして、毎日の生活に愉しみが増えそうです。

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2007年1月23日 (火)

本がなくても生きてはいける

本がなくても生きてはいける Book 本がなくても生きてはいける

著者:岸本 葉子
販売元:講談社
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本がなくても生きてはいける

けれど、

本がなければ満たされない。

と、おもいませんか?

著者が、
―本を読む―
という愉しみを綴ったエッセイ。

これも読みたい、
これも読んでみたい!
と、
興味を持った一冊一冊の
紹介されているページに付箋を貼ったら、
付箋だらけになってしまいました。

最近、
本との出合いが少ないなと感じたら、
もう一度開くことにします。

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2007年1月21日 (日)

いつもポケットにショパン

いつもポケットにショパン (1) Book いつもポケットにショパン (1)

著者:くらもち ふさこ
販売元:集英社
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主人公は、
一緒にピアノを習う幼馴染の
きしん麻子

麻子は、
きしんちゃんに
幼い頃もらった時計を大切にしています。

秒針が奏でる
―カチカチ―
という音を聞いていると
とてもよく眠れるのです。

きしんちゃんの優しさを、
時計の音から麻子は感じることができるのです。
きしんちゃんが遠くにいても。

音でつながる。
音で伝わる。

そんな優しさに胸が痛くなる作品です。

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