2006年12月21日 (木)

県庁の星

県庁の星 スタンダード・エディション DVD 県庁の星 スタンダード・エディション

販売元:東宝
発売日:2006/10/27
Amazon.co.jpで詳細を確認する

県庁からスーパーへ。
役人から店員へ。

今までの常識が通用しないところへ
急に飛び込むことの大変さがわかりやすく描かれています。

お互いの良いところを借りたり貸したりすれば、Photo_64
10倍にも楽しめたり、仕事ができるのに、
なかなかそれは難しいことだなあと思います。

この映画で言えば、
県庁でキャリアを積んだ織田裕二と、
スーパーで長年アルバイトをしている柴崎コウは分かり合えない。

相手との違いを
『なぜ?』
と考えることは必要だと思います。

でも、
『なぜ?』
は、
相手・人・仲間に対してだと
『なんで?』『どうして?』『なんで、そういう風になるの?』
と、時にはストレスになります。

理解できないだろう、
と最初に思ってしまうと、
理解できるはずのものもできなくなってしまいます。

でもお互いが認め合うことが
絶対必要なのかな。
と素直に思わせてくれる映画です。

それから、
二人の恋はとても不器用で、
なんだかもどかしくなります。
でもこんな恋もいいなあ、と後味の良い一本です。

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2006年8月27日 (日)

ガープの世界

ガープの世界 DVD ガープの世界

販売元:ワーナー・ホーム・ビデオ
発売日:2006/08/04
Amazon.co.jpで詳細を確認する

1983年公開(137分)
製作国:アメリカ
監 督:ジョージ・ロイ・ヒル
CAST:  ロビン・ウィリアムズ 

 <STORYPhoto_35
アーヴィングのベストセラーを名匠G・R・ヒルが映画化。
子供だけが欲しいという思いから傷病兵と一方的にセックスする看護婦。
やがて生まれた子供はガープと名づけられた
これは、少年から青年、青年から大人へと成長していくガープと、彼を見守りつつ逞しく生きる母を中心に、奇妙な人々が織り成す人間模様を描いた異常なホームドラマ。
ガープは作家となり、母もまた自伝的小説を著しウーマンリヴの象徴的存在になるが、その事に端を発した騒動によって物語はあっけなく終息していく。

つぶやき
強烈。

とにかく強烈。
R・ウィリアムズの映画だから家族で日曜日に…なんて、この熱帯夜で頭がおかしくなりそうでも言えません。
基本的には意味のないセックスと暴力の映画。

しかし、こういう観念的なものを映画化してるのに、自然と、映像より原作読まなきゃ…という気持ちになりません。
すごく不思議な雰囲気をもつ映画。
Photo_36

喜劇と悲劇が交互に…なんてよく言われている映画ですが、
というよりも、人間の悩みや人生なんてこんなものなのかも…といった
すごく精神的で深いものと、即物的で浅い感情の繰り返しによって波立ってしまう人生の単純さや物悲しさが描かれている気がします。

生まれるべくしてそこに生まれ、消えるべくして消えていく一生。

今にも降りかかってくる大きい波の内側に、ひとりでいるような感覚になりました。(伝わります?)
人生って…と考えるとき、一つの項目や例・参考として
● ガープの世界
と書き加えてもいいのかもしれません。どんなことが、どんなふうに人生に起こりうるかは最後までわからない・・・と。

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2006年8月16日 (水)

クラッシュ

クラッシュ DVD クラッシュ

販売元:東宝
発売日:2006/07/28
Amazon.co.jpで詳細を確認する

2006年2月公開Photo_117

STORY
ロサンゼルス。ハイウェイで一件の自動車事故が起きた。
日常的に起きる事故。
しかしその“衝突”の向こうには、誰もが抱える“感情”の爆発が待っていた。ペルシャ人の雑貨店主人は護身用の銃を購入し、アフリカ系黒人の若い2人は白人夫婦の車を強奪。
人種差別主義者の白人警官は、裕福な黒人夫婦の車を止めていた。
階層も人種も違う彼らがぶつかり合ったとき、悲しみと憎しみが生まれる。その先に、あたたかい涙はあるのだろうか。 Photo_118

 <つぶやき
少し遅れて上映している映画館で観て来ました。

映画は、
『触れ合いだよ。
街中を歩けば、人と体が触れたり、ぶつかったりする。
でもロスじゃ、触れ合いは皆無。
人々は金属やガラスの後ろに隠れている。
みんな、触れ合いたいのさ。
衝突し合い、何かを実感したいんだ。』

こんな一人の登場人物のカメラへ向かっての淡々としたセリフからはじまります。

   たくさんの悲しいことがおこった。
  たくさんの憎しみがそこに生まれた。
  そして、いつもそこには人種の壁があった。

  
そんな、映画です。

映画館を何度も出たくなりました。
悲しすぎる。

Photo_119クラッシュ」…のタイトル通りぶつかり合いを通して関わっていく人々の群像劇。
マグノリア』『ラブ・アクチュアリー』『シリアナ』『彼女を見ればわかること』などといくつか観て、群像劇はとても好きです。
しかしこの作品は、人種差別と怒り・悲しみ・憎しみで成り立つ群像劇。
私たち日本人には少しわかりづらい感覚かも知れません。
でも、必ず観ておきたい一本であると自信をもってみなさんに言えるとおもいます。

ここからは『クラッシュ』を鑑賞された方のみご覧ください。Photo_23

この作品のカバーにもなっている、白人警官に黒人女性が抱きついている右の写真のシーン。
このシーンは、警官が以前にとてもひどい差別をして傷つけた黒人女性を、事故現場で爆発寸前の車から助け出したシーンでしたよね。
彼は、17年間警官を務める白人警官であり、かつ人種差別主義者。

Photo_120 事故現場で、彼からだけは助けられたくないと拒むその黒人女性の命を、彼は彼自身も危険にさらして救い、その助け出した彼女を見送りながら呆然とします。

なぜ、危険を顧みず救出し、なぜ呆然としたのか…

人と人がある窮地に立たされた時、そこには『人種』ではなく『人間』同士の間に生まれる何かがあるのだと言いたかったのではないでしょうか。Photo_123

ラストに近い頃、彼の自宅での生活風景は、事故が起こる前とほぼ同じで、お父さんを介護する様子が映し出されます。
また、彼は日常に戻った。
けれど、彼はある体験をした。
そして、彼はそれに少し気づいている。

ということを、彼の変わらぬ日常を再度映し出すことで象徴していたのではないでしょうか。

そして、忘れてはいけないと思ったこと

それは、
Photo_121 雑貨店経営者のファハドの放った拳銃の弾は、もしかしたら現実では少女の身体を貫いてしまう。

若いアフリカ系黒人の男は、盗んだ車に人身売買の東洋人までもが乗っていたら、現実ではもしかしたら車も人も売ってしまう。 Photo_122

白人警官も、現実ではもしかしたら自分の命を優先して爆発する車の車内に女性を置きざりにするかもしれない。

…ということ。

現実は、もっと悲惨なのだろうということを、逆説的に訴えられているきがしました。

Photo_124 そして救いがあった人、…救いがなかった人。
救われた人々は、互いに愛する人と『I love you』 と言い合うのです。
やっぱり、やっぱり人は愛がないと生きていけない

一度観てみてよかった!と心から思う一本でしたPhoto_126 Photo_127

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2006年7月23日 (日)

クローサー

closer / クローサー DVD closer / クローサー

販売元:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
発売日:2006/02/22
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2005年公開(103分)
製作国:アメリカ
監 督:マイク・ニコルズ

 <STORY
 ロンドンで巡り逢った男女4人の複雑に絡み合う恋愛模様を綴った大人のラブ・ストーリー。世界中で上演された同名戯曲を、「卒業」のマイク・ニコルズ監督が、ジュリア・ロバーツ、ジュード・ロウ、ナタリー・ポートマン、クライヴ・オーウェンの実力派俳優4人を配してスタイリッシュに映像化。

つぶやき
ナタリー・ポートマンジュリア・ロバーツジュード・ロウ
キャスティングがこの3人なだけに以前から気になり、とりあえずレンタルしてみました。

赤毛のショートヘアってなんてかわいらしいのでしょう!?

私は1年くらい前にサル並に短いショートにしていた事があります。
おかげでモンチと呼ばれました。
やっぱり、ああいう髪型は華奢で顔が濃くないと何かとサマにならないのです…

でも、もう一度顎上2cmくらいの長さのボブには挑戦してみてもいいかな…
なんて思ってしまう作品でした。
うーんでもそれくらい…かな。

ストーリーは「リアル」と「滑稽」の間を行ったりきたり。
ナタリー・ポートマンのかわいらしさがもっとも心に残ったこと

理解できませんーん…という4人があっちでくっついたりこっちでくっついたりをドキュメンタリーのように追うだけ。

最後に、ジュード・ロウが演じたダンが、ナタリー・ポートマン演じるアリスが去ってしまってからアリスがなぜ「アリス」と名乗っていたかを知ってしまうシーンには少し切なくなりましたけど。

人間をダメにしてしまう要因の一つが「孤独」だ、ということを感じさせられる作品ではありました。
ただ、みなさんにおすすめしたい作品ではありませんでした…。

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2006年6月28日 (水)

この森で、天使はバスを降りた

この森で、天使はバスを降りた DVD この森で、天使はバスを降りた

販売元:ワーナー・ホーム・ビデオ
発売日:2006/06/02
Amazon.co.jpで詳細を確認する

1998公開(116分)
製作国:アメリカ
監 督:リー・デヴィッド・ズロトフ

 <STORY
ある町に降り立った少女が巻き起こす出来事を温かい視点で描く。
森の奥深くにある小さな町を通るバスからパーシーという少女が降りてくる。彼女は、ハナという無愛想な女が経営するレストラン『スピットファイアー・グリル』で働くことになる。
町の人々はよそ者であるパーシーに奇異のまなざしを向けるが、パーシーの魅力に周囲の人々は惹かれてゆく。だが、彼女は誰にも言えない暗い過去があった。

 <つぶやき
クイズ番組でよく観る、箱の中に隠されたものを触って当てるクイズ。
入学式の日に隣に座っている男の子。
お化け屋敷の中で背後から飛んでくるコンニャク。
自分の未来。

人は、相手が見えてこなかったり理解できないとそれを恐れます。
そして、怖いとき、わからないとき、それを攻撃してしまいます。

人間はとっても複雑で、生まれて少し経つとすぐに自分の人生を歩みはじめます。
誰でも同じように草を食べてお母さんのミルクを飲んで、大きくなったら自分も子供を産んで…と人間が理科の時間に勉強する動物の一生よりとっても複雑。
相手を理解しようといくら努力してもわからないことがたくさん
だから人は人を好きなのでしょうか。
人に興味をいやでも持ってしまうのでしょうか。Photo_27

寂れた田舎町に、バスに乗って刑務所から出たばかりのパーシーが現れる
彼女は保安官の紹介で小さな食堂に住み込みで働き始めます。
そこで出会ったのは、店の主であるハナと、その息子の嫁のシェルビー

最初はただ好奇の目を向けられるだけ恐れられるだけだったパーシーも、だんだんハナやシェルビーと打ち解け、街の人々もパーシーの存在に慣れ始める。        その様子は見ていてとても心が温まりますPhoto_28

彼女がよく行く森の中の散歩は、見ているだけでマイナスイオンたっぷりの雄大な森。
街を見下ろせる草むらに座って、街に古くから伝わる歌を口ずさむパーシー。
パーシーを演じるのはアリソン・エリオット。
ミーナ・スバーリ、クリスティーナ・リッチのような、何かを抱え込んでるような、不思議な魅力の女優さんだと思います。全編、彼女のこの悲しげな雰囲気無しには成り立ちません。

最後までこの作品は、嫉妬傷ついた心をあらわすための少し暗いトーンの映像で撮られています。あまり太陽も顔を見せません
そのトーンが変わるのは、街の人々が彼女は天使だったのだ…』と気づいた時。

傷ついた人を癒したのは、やはり傷ついた心の持ち主だった
そんなに有名ではないし、大作・名作ではないのかもしれないけれど、とても心に残る作品。

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2006年6月 8日 (木)

コールドマウンテン

コールドマウンテン DVD コールドマウンテン

販売元:ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント
発売日:2006/01/25
Amazon.co.jpで詳細を確認する

公開2004年(155分)
製作国:アメリカ
監 督:アンソニー・ミンゲラ
CAST:ジュード・ロウ、ニコール・キッドマン、レニー・ゼルウィガー

 <STORY>
南北戦争末期の1864年。ヴァージニア州の戦場で戦っていた南軍の兵士インマンは、瀕死の重傷を負い、病院へ収容された。従軍して3年になるインマンにとって、故郷コールドマウンテンと、彼の帰りを待ち続ける恋人エイダだけが心の支えだった。

<つぶやき>
説明しようと思ったら、
こうなって→こうなって→ああなって→こんな感じで→…
と簡単に説明できて、単純なストーリーでした。

パール・ハーバーを思わせる、戦時中に引き裂かれた恋人たちのお話。
ニコール・キッドマンのだんだん疲れきっていく表情や、ジュード・ロウの不思議な雰囲気で二時間もつかな…
という感じの映画でした。

井戸を覗くと未来が見える…とか少しファンタジーちっくなあたりが無ければもっといいのに…

景色はキレイだし、戦場のシーンの迫力はあります。
5分くらいしか出てこないちょい役にナタリー・ポートマンが出てますし、キャスティングは豪華。
ただ、ジュード・ロウの今までの役が、「ガタカ」「AI」「ロード・トゥ・パーディション」などでの冷徹だったり人間味・温かみの無い役ばかりだっただけにかなり違和感がありました。
ナタリーの女の強さ、レニーの女のたくましさに対照的に主人公キッドマンの弱さと成長過程が描かれえいるところは素敵だったと思います。

ただ、観てみて損はしませんが、心にずしっと入り込んでくる映画ではなかった気がします。

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2006年6月 6日 (火)

クリミナル

クリミナル DVD クリミナル

販売元:ワーナー・ホーム・ビデオ
発売日:2006/01/27
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劇場未公開(87分)
製作国:アメリカ
監 督:グレゴリー・ジェイコブズ(2003年フル・フロンタルなど)
CAST:ディエゴ・ルナ、 ジョン・C・ライリー

 <STORY>
プロの詐欺師と青年詐欺師がコンビを組み巧妙な騙し合いを繰り広げる、アルゼンチン映画「NINE QUEENS 華麗なる詐欺師たち」をリメイクした犯罪ドラマ。

<つぶやき>
私の大好きなディエゴ・ルナ
笑った顔はなんだかおぼつかなくて、さわやかだけどあどけない雰囲気のなかに、急にふわっと大人の表情も見せる彼。
特に詐欺師役はたまらない!!!

ところで、ストーリーですが…
ここでも?
ここでも~?
こんな時まで~???

と、あらゆる場面で報酬もって行かれる詐欺師たち。

本当は誰が詐欺師としてうまいのか、
誰が本当の役者なのか…
最後までわからない!

私は、87分だまされっぱなしでした…

87分で結構短い時間の映画なので、
パッと再生して、パッと夢中になって、パッとだまされて…
気がつくとエンドロールです。

今日も天気がすっきりしなーい!!!
そんな日にすっきりできる1本!

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2006年3月31日 (金)

空中庭園

空中庭園 通常版

2005年公開(114分)
製作国:日本
監 督:豊田 利晃
原 作:角田 光代
CAST:小泉今日子、鈴木杏、板尾創路、ソニン

<STORY>
━何事もつつみ隠さず、タブーをつくらず、できるだけすべてのことを分かち合う━
それが京橋家の決まり。

その決まりにしたがって、今朝マナは自分の"出生決定現場"を知らされた。
そのせいというわけではないが、最近マナは学校をさぼりがちだ。
弟のコウもまた、あまり学校に行っていない。
だが建物に興味があり、"ラブホテルには窓がない"と聞いて行ってみたくなる。案内してもらおうと思い、飛び込んだ先の不動産会社で受付をしていたのがミーナだった。

ミーナは実は父・貴史の愛人だった。貴史にはもうひとり、長くつきあいつづけている愛人・飯塚もおり、会社をサボっては二人の愛人の間を右往左往しているといういい加減ぶり。

妻の絵里子はうすうす夫の浮気に気がついているものの、
━隠しごとをしない━
という家族の決まりを守るため、あえてそのことは問い詰めない…

 <つぶやき>
この作品は先日劇場で観てきました。

主演の小泉今日子さんはじめ、この映画で演技するときうすっぺらな存在になりはてていました。
そのせいか、防御線を張ったバランス調整ができなくなって、少しずつ歯車が狂っていく瞬間が手に取るようにわかる。

後半に、「家庭って、学芸会なんだ」という台詞が出てきます。
京橋家のルールこそが、実は真実を覆い隠してしまっていること。
すべてを語ろうとすることで真実を見失ってしまうこと。
家族との付き合い方というより、家族一人一人が毎日それぞれの人生を生き、それぞれの過去とそれに基づいた『現在』を生きていることを改めて気づかされた気がします。

そして、主演の小泉今日子の演技に最後はただ圧倒されます。

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